私が一緒にSan Franciscoを行く友たちは、この先8日間の計画が何もなかった。
つまり明日とまるホテルの予約もないという事である。
それどころか、「明日はどこに行こっか〜」の次元である。
ここでご注意いただきたいのは、「明日どこへ」と言ってもどこを観光しようか、という話ではない。
San Franciscoの次に、Los Angeloasへ行くか、ヨセミテ公園へ行くか、Las Vegasへ行くか、
そういう根本的なことを考えていなかったのである。
よって、その間の交通機関も考えられていない。バスか、Amtrak(電車)か、飛行機か…

そんな彼らがついに計画を立てるために動き出した。そう、終に、昨日の夜ホテルで。
夜10時ごろに外の公衆電話まで電話をかけに行って、ホテルの予約をした強者、それが彼らである…

そんなわけで今朝はまず手始めにTourist Imformationへ。
まず最初に私は10分$1のインターネットでミュージカルの今日の今年があるかをチェック。・・…あえなくなかったことが判明…
泣く泣く諦めるより他に道はない(;_;)
最後にはまたSan Franciscoへ帰ってきてから飛行機に乗るので、そのホテルも情報を集める。
さすがはTourist Imformation、ロスへ行くにはこれとこの方法がある、と教えてくれる。ご丁寧に電話番号も、チケットの発行所も。
そしてそこにある公衆電話で各地のホテルに電話を掛けまくる。
私は実はこの日以来彼らとは別行動なので、関係がなかった。そんなわけで彼らを眺める。

…午前中がこうして終了。
「今日はココとココをこういうコースで回っていくね!」
断言。私の(ほとんど)独断と偏見で決めたコースでようやく観光開始。
ケーブルカー乗り場が近いので、やっぱりここはSan Francisco名物に乗っておかなくては!
・…こんなに、渦を巻くほど並んでなければね…vv
あっさりと諦めてCityバス。
意外に早くFisherman’s Wharfに着いた。
海沿いを歩く。
音楽に合わせて動く機械か彫刻のように踊るストリートパフォーマーのお兄さん、昨日は全身銀だったが今日は全身金になっていた(ラジオの色も)。
「毎日ああやって色変えてるのかな?」
「大変だねー」
といいながら(日本語ならわからない)、友達がお金を払って写真を取らせてもらう。
一路目指した先は、ガイドブックに乗っていたどでかいチョコレートサンデーのお店(正確にはかつてチョコレート工場だったのをショッピングモールに改造した所の中の、そのチョコレート工場の名前とおんなじ喫茶店Ghiradeli)。
道に迷いつつも到着。
ガイドブック曰く『全部食べきれたらエライ』
そうか、そんなに大きいのか。じゃあ半分こね。
ってなわけで頼んで、来てみたら。

「ちっさいよ」

「全然いける、こんなのヨユーだよ」
「全然食べたりないよー」
私たちの胃袋の前にはまったく持って余裕なサイズだった。
けど本当に日本のパフェとかのほうがよっぽど大きいぞ!?
アメリカ人なんかこんなの軽いでしょ。
だれがこれでつらくなっちゃったんでしょうか?ガイドブックの著者、あんた小食すぎだ!!

歩き続けて、海沿いの公園Fort Maisonが目的。Golden Gate BridgeのView Pointとして有名(らしい)。
だがすごくきれいな公園。自転車で公園をくるーっとサイクリングする人も多いが、そんなことをしても気持ちがいいほど、きれいな公園だった。
木陰が涼しい。きらきら輝く海と、さわやかな気の湿気が、すべての五感に心地いい。
風景も最高。
こんなきれいな公園があるなら、San Franciscoというのはさぞかし住み心地のいい町だろう。散歩が楽しい街はいい町に決まっている。

本日最大の観光地Golden Gate Bridge。
来た甲斐アリ。
前に来た友達の話では「ただのでかい橋だよ」だったが、
そんなことはない。
確かにでかいただの橋だが、景色がいい。でかいと言っても半端ない。橋の上を歩くことも可能で、3分の1ぐらい歩いてみる。
橋の上は相当の強風で、半袖では寒いくらいだ。
きれい!大きい!を連発しながらみんなで歩いていく。
下をのぞく。高い。暗く海が下に広がっている。

こ、怖い…v

CanadaのCapilanoつり橋の時も大変怖かった。よく揺れるし、吊っているのはただのロープで、橋は木製。まだ無理もないだろう。
だが!
今回は人の胴より太い鉄製のロープ(とはもはや呼べないだろうが)で吊られ、橋はどっしりとコンクリートで塗り固められ、大きな車が通ると確かに揺れるには揺れるのだがすこしだけ。
それでも、怖い!
橋の真中の方へ渡っていくにつれて、揺れも大きくなるし、下は海だけになる。
「落ちたらどうしよう…」
そんなこと、あるわけないと思いつつも、怖い。
この橋の土台と柵の間の隙間に私は胸ないから通ってしまいそう、ここから何かの拍子で海へぼちゃん!なんてことも…
確かに心配性が過ぎる、とは自分でも思った。
だが足が震える。
ここへ来てようやく理解。

高所恐怖症。

し、知らなかった…。
それもどうやら水の上に限る高所恐怖症らしい。溺れるという事に対してよっぽどの恐怖感を持っているようである。

震えつつもなんとか地面に帰還。あーよかった。
夕方へと近づく中、60年代のヒッピー発祥の地Haight Ashbellyへ。
暗くなると怖いよ、と言う通り、治安は明らかに悪そう。
だけどお店は個性的で、楽しげだ。
しかしみんな疲れているし、アメリカの「怖そう」の自分の感覚を馬鹿にしてはいけない。
割と足早に通り過ぎ、
同行の仲間のバスとAmtrakのチケットを買いに行く。
そして、ホテルにただいま。
時は夕方、行動時間ギリギリというところであった。

そしてやっぱり今夜もホテルで彼らの計画作りは進むのであった…

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