まだバイトも始めてないので、連日ただ本を読んだり散歩で図書館に行ったりしているだけの私。
片っ端から読みつぶしているけど、語るべきほどでもないな、というのが多かった中で、
これはなかなかの読み応え。
『王妃の離婚』(集英社/佐藤賢一)
さすがは佐藤賢一。
舞台はフランス、ヴァロワ朝。絶対王政初期。
かつてのカルチェ・ラタン(パリ大学の学生街)の風雲児フランソワは、弁護士となって裁判を傍聴していた。
被告はジャンヌ・ドゥ・ブルボン、原告は新しいフランス国王ルイ12世。
暴君と呼ばれたルイ11世の娘ジャンヌを、現国王ルイ12世がその父の死んだ今、離婚しようとする裁判であった。
原則としてキリスト教において「離婚」はない。適当に理由をつけて「婚約の無効」を立証すればいいのだ。
ジャンヌはさっぱりと離婚の申し立てを受け入れると思われたが、傍聴席の予想に反して抵抗。しかし王宮の息のかかった法廷と、初めから負けるつもりのやる気のないジャンヌの弁護人(弁護士)のために、審判はずるずると延びるばかりで、一方的に不利であった。
フランソワはかつてその暴君に、暴力を持ってカルチェ・ラタンを追われたことに恨みを抱いていた。フランソワはその暴君の娘が惨めに負けていく姿を見届けて、その恨みを晴らそうと思っていた。
しかし学生時代の後輩、その若い弟子たちを見るにつけ、「インテリは権力には屈しない」という自分の学生時代の言葉を思い出し、ルイ12世の権力によって負かされようとしているジャンヌ・ドゥ・ブルボンがひっかって…
オーエンがいいですな。基本的にフランソワの一人称で書いてあるので、フランソワが微妙な感情を抱く、学生時代の恋人の弟であり、自分を痛めつけたルイ11世の親衛隊員、いい役どころだなと思います。
法廷の裁判が軸ではあるけど、そこにオーエンや、後輩の弟子・学生フランソワや、かつての恋人との思い出やら未練やらが絡んでくるのがいい。
結婚にそんなにこだらわなくてもいいのに、と思ったりもするけど、
一度結婚していたのなら、やっぱりどうしても別れがたいのか、と思ったり。
今よりは男尊女卑が強い時代だから、というのはあるけれど、今だって一度結婚したら同じように考えるんじゃないかな。
強い女は好きです。
でも強い女は損をするんだよねぇ…
片っ端から読みつぶしているけど、語るべきほどでもないな、というのが多かった中で、
これはなかなかの読み応え。
『王妃の離婚』(集英社/佐藤賢一)
さすがは佐藤賢一。
舞台はフランス、ヴァロワ朝。絶対王政初期。
かつてのカルチェ・ラタン(パリ大学の学生街)の風雲児フランソワは、弁護士となって裁判を傍聴していた。
被告はジャンヌ・ドゥ・ブルボン、原告は新しいフランス国王ルイ12世。
暴君と呼ばれたルイ11世の娘ジャンヌを、現国王ルイ12世がその父の死んだ今、離婚しようとする裁判であった。
原則としてキリスト教において「離婚」はない。適当に理由をつけて「婚約の無効」を立証すればいいのだ。
ジャンヌはさっぱりと離婚の申し立てを受け入れると思われたが、傍聴席の予想に反して抵抗。しかし王宮の息のかかった法廷と、初めから負けるつもりのやる気のないジャンヌの弁護人(弁護士)のために、審判はずるずると延びるばかりで、一方的に不利であった。
フランソワはかつてその暴君に、暴力を持ってカルチェ・ラタンを追われたことに恨みを抱いていた。フランソワはその暴君の娘が惨めに負けていく姿を見届けて、その恨みを晴らそうと思っていた。
しかし学生時代の後輩、その若い弟子たちを見るにつけ、「インテリは権力には屈しない」という自分の学生時代の言葉を思い出し、ルイ12世の権力によって負かされようとしているジャンヌ・ドゥ・ブルボンがひっかって…
オーエンがいいですな。基本的にフランソワの一人称で書いてあるので、フランソワが微妙な感情を抱く、学生時代の恋人の弟であり、自分を痛めつけたルイ11世の親衛隊員、いい役どころだなと思います。
法廷の裁判が軸ではあるけど、そこにオーエンや、後輩の弟子・学生フランソワや、かつての恋人との思い出やら未練やらが絡んでくるのがいい。
結婚にそんなにこだらわなくてもいいのに、と思ったりもするけど、
一度結婚していたのなら、やっぱりどうしても別れがたいのか、と思ったり。
今よりは男尊女卑が強い時代だから、というのはあるけれど、今だって一度結婚したら同じように考えるんじゃないかな。
強い女は好きです。
でも強い女は損をするんだよねぇ…
コメント