読んだのは実は2、3週間前。
まとめて読書日記と思ってください。

『妖精王の月』(O・R・メリング/講談社)

一応児童書の部類に入ります。
対象年齢小学校高学年から。(と書いてあるv)
『ハリー・ポッター』人気の余波で、有名ファンタジー作品として、最近本屋さんでも良く見かけます。

カナダから来た女の子が主人公(名前は・・・なんだっけ?また忘れたv)
アイルランドに住むいとこのフィンダハー(女の子)と一緒に、アイルランドのケルト時代の遺跡めぐりにでかける。
二人は小さい頃から妖精物語が大好きで、ケルト神話も大好き。それにゆかりの場所を巡ることにしたのだった。
まず最初に、フィンダハーの直感で墳墓へ行くことにする。
しかも、フィンダハーは、「是非その墳墓の中で眠ってみなくっちゃ」と言うのだ。
ちょっと怖いながらも、冒険気分でふたりはそこで夜を明かすことにする。
そして。
次の朝、主人公が目を覚ますと、隣にいとこの姿はなかった・・・

思い出してみると昨夜の夢で、フィンダハーが妖精と一緒に行ってしまったような気がする。
妖精にさらわれたいとこを取り戻す為に、
妖精の世界に入っていった主人公は、思いもかけない冒険に関わることになる・・・

フィンダハーという名前がまず、おもしろい。
アイルランドの名前なんだろうけど、変わってて興味を引きました。
だいたい、私のようなファンタジー好きな人にししたら、「妖精王」の響きだけでもわくわくする!(独断と偏見?)
最後にやたらスケールが広がって、ジェットコースターに終わりました(^^;

その『妖精王の月』に繋がるような最新作が、
『夏の王』(上に同じ)

いつもは積極的に行動するような活発なタイプではない、ふたごの妹が、
去年ハンググライダーをやって、海に落ちて死んだ。
カナダからアイルランドのおじさんの家に遊びに来ている時に起こったその事故以来、
ふたごの姉の方は、罪悪感と脱力感でいっぱいだった。「あの時私が彼女に勧めなければ・・・」「私が彼女の話をきちんと聞いてやっていたなら・・・」
今年もまた姉がアイルランドにやってきたのは、妹の日記があったからだ。
妹はなにかをしようとしていた。なにかを姉には信じられない「その生き物」のために。
信じたくもないけれど、「その生き物」が妹について何か知っている・・・
「その生き物」―つまり妖精とコンタクトを取り、妹がやり遂げられなかったことを、代わりにすることになった姉。
夏の王を探し出して、夏至の日の炎を灯させる。
そのうちに、「妹にもう一度会えるかもしれない」と思い出して・・・
妖精たちにたくさん隠し事をされながら、牧師の問題児の息子とともに、姉は任務をこなしていく。

『妖精王の月』を読んでいなくても話を楽しむのにまったく支障はない程度のつながりですが、
ほんの少しだけ、『妖精王の月』の登場人物も出てくる。
こっちは、妖精を信じていない姉が妖精に関わらなくてはならなくなるので、その辺の葛藤もあります。
牧師の問題児の息子がいい感じです。

世界に嵌る〜。
私は翻訳ものが苦手になってしまって、読みにくいと感じることが多いのですが、
この訳者さんはわりと自然な訳で、「翻訳だ」という違和感を感じながら読まずにすむので、
お気に入りです。
井辻朱美さん。

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