ギター三昧、ジャズ三昧!
ジャズ好きにはたまらないんじゃないかなーと思うような、
雰囲気を持った映画でした。

大恐慌のあたりの時代の、
アメリカのエメット・レイという伝説の(実在するかどうか走りませんが・・・)ジャズ・ギタリストについて、
回顧録のように関わりのあった人々が少しずつエピソードを紹介する、という形で進んでいく。

エメットは『世界一のギタリスト・・・フランスのジャンゴを除けばな』と自称するギター弾きで、
実際素晴らしい腕前を持っていた。
ただし、ステージはしょっちゅう酔っ払って遅刻したりすっぽかしたりしていたので、そのステージのオーナーとはいつも長続きしなかった。
女遊びが大好きで、ポン引き(娼婦の元締め)もやっる。
夜中に汽車を見に行ったり、ゴミ捨て場のネズミを銃で撃つというおかしな趣味もある。
女を乗り換えて捨てても、未練も後悔もなくて、「アーティストには自由が必要なのさ」と言っていた。
しかし本質を見抜く女たちは「エメットの演奏には感情がない」と言った。
そんな彼がある日、友達と二人で二人連れの女をナンパしたら、
彼の相手は口のきけないハッティだった。
ハッティは口がきけないし頭も弱いらしいが、
エメットとエメットのギターにのめりこむ。
エメットもどういうわけか、ハッティとはうまく別れられなくて・・・

エメットとハッティのラブ・ストーリー。
なんだかすごくエメットは魅力があって、
ジャズなんてほとんど知らないので、音楽の良い悪いなんてわからないのですが、
彼のギターはいいなぁと思ってしまうのです。
汽車を見るのが好きだったり、ネズミを撃つのが好きだったり、
変な人だけれど、どこか悲しい感じのする人。
ハッティがすごく可愛らしい。
セリフはないし、笑うのも泣くのも声なしだけど、感情は見える。

あーあのラストは、素敵だけど、切ないわ・・・

評価:7(中の上)

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