宮崎駿の次回作として話題の「ハウルの動く城」の原作です。

『魔法使いハウルと火の悪魔』(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/ 徳間書店)

荒野には「荒野の魔女」がいて、不思議な魔法の道具も手に入るインガリー国の帽子屋の、
3人姉妹の長女に生まれたソフィー・ハッターは、
昔話の常識として「長女は運試しに出てもダメ」「長女は何をやってもダメなんだ」と思っていた。
でも、ソフィーの住む町に、女の子の心臓を取っていく魔法使いハウルの空中の城がやってきたのは、ちょっと怖かった。
そんなハッター家にも転機が訪れ、姉妹は別れ別れになる。
ソフィーは帽子屋で帽子を作るようになったある日、
突然「荒野の魔女」がやってきて、ソフィーをおばあさんにする呪いをかけていった!
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おもしろかった・・・。

ハウルのひねくれた性格、最高です。
魔法の道具がおもしろいというよりは、登場人物のキャラが楽しいです。
おばあちゃんになって開き直ったソフィーや、ハウルや、火の悪魔のカルシファーが、とっても活き活きしていて楽しい。

魔法使いハウルと魔女が出てくるファンタジーでもありますが、
ソフィーの恋愛物語でもあるので、女の子の方がウケルかも。
それをのぞいても、
やること為すこと裏目に出ちゃうソフィーの、
「だから長女なんて!」とドタバタするのを見てるが楽しい。
最初からあきらめてちゃダメってことですよね。

魔法が、呪文一つで「えいっ」と出てくるばかりでなく、
工作や化学実験みたいにできるのも、ちょっと新鮮な気分です。

だけど、ジブリとか児童書とかにしたら、
ソフィーは18歳だし、ハウルも「20代にはなっている」年齢だし、こういうお話にしてはちょっと主人公の年齢層高いんじゃないかなぁ・・・。
最後が、なんだか飛躍しすぎに思っちゃったり・・・。

その分、ジブリがどうアレンジするのか楽しみです。
『魔法使いハウルと火の悪魔』の続編の『アブダラと空飛ぶ絨毯』も一緒になるのかな?
だったらなおさら楽しみ〜♪

『空飛ぶ絨毯』の方も、中東好きの私にしたら、とても楽しかったです。
実は、『空飛ぶ絨毯』の方が、芸は細かくておもしろいかも。
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ハラハラドキドキ、ときどきときめき度:4(5段階)(最後は、おとぎ話の読後感のように、ほっとしちゃいます☆)

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